桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』

2008年度版「このミス」2位に輝いた作品。

なかなかの力作である。書き出しの一文から引き込まれた。
こういったタイプの作品は好きなので、非常にいい時間を過ごせた。

ただ本作のミステリーとしてのネタの部分は、ちょっとバレバレだったね。
感情移入してじっくり読んでいると、みんな違和感に気づくと思う。

赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説 桜庭 一樹

おすすめ平均
starsそれぞれの時代の女性の生き様
stars長いのにちっとも厭きないとこがスゴイ
stars母娘女三代それぞれの生き方
stars他では体験しがたい不思議な世界
stars戦後から未来へ貫く烈女の系譜

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浦賀和宏『地球人類最後の事件』

<松浦純菜(八木剛士)シリーズ>第8弾。
相変わらず妄念が多い。同じことばかり(W
これは、あさのあつこの『バッテリー』 どころではない(W

本作は、全体が三話構成となっている。

「第一話 独白」は、渚の主観で描かれている。今までのストーリーのおさらいである。内容的には、浦賀自身の世の中への呪詛のように感じられた(W

「第二話 八木剛士最後の事件」で、本シリーズの核心部分の謎がかなり明らかにされる。ただ、ここは時系列がゴチャゴチャになっている。これは、作者がミスリードを仕掛けているからだ。私の場合、前作のラストや登場人物名をいくらか忘れてしまっていたため、???な感じであった。

そして、「第三話 地球人類最後の事件」。このラストで、本シリーズで最も衝撃的で大変後味の悪いシーンが描かれる。最悪だ。この始末を、最終作『生まれくる子供たちのために』でどう処理するのだろうか?(次作タイトルからすると……)

ネットの感想を見ると、同じことの繰り返し&本作の事件について、批判的な意見が多い。しかし、それと同時に、次作が気になる&ここまできたら最後まで付き合う、とも。私も同様である。

※手元にシリーズが揃ってないと、よくわからないこと多数あり。

地球人類最後の事件 (講談社ノベルス ウF- 17)
地球人類最後の事件 (講談社ノベルス ウF- 17) SONICBANG(装丁)

おすすめ平均
starsあまりの展開に置き去り感

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最近やったゲーム
『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』

1990年にファミコン用ソフトとして発売された「ファイアーエムブレム」シリーズの第1作のDSリメイクである。
※ソフトの名前を、ファイアエンブレムとか、ファイヤーエンブレムだとか、間違われることが多いシリーズだ。

私は、GBA版の「封印の剣」から入ったので、初代は本作が始めてのプレイとなる。

全体的に難易度は低めなのかな?
ボスが弱い。三すくみもほとんど無視の力技でいける。マップも「索敵」がないので楽(これは元々ないだけだが)。
なんとなくぬるい感じがした(ノーマルでのプレイのせいか?)。

アイテムをケチったため、マスタープルフやドーピングアイテム、そして強力な武器もほとんど使うことなく、大量に余らせてしまった。
さすがに最終章では1/3ほど仲間を死なせてしまったが(使いものにならない奴が何人かいた。チキは強すぎで笑った)。
といってもリセットしまってプレイしたけども。

不満要素としては、マップが見づらい点。DSだから仕方ないが、とにかく全体が把握しずらいのだ。
また、タッチペン操作は便利ではあるが、誤操作(武器の選択を飛ばしてしまう)を招く。そのため、私はボタン操作のみにした。
世間的には、これとは逆の意見が多いようだが。

最大の不満は、ストーリーが把握しづらい点だ。
「世界」が把握しづらい。似たような名前の王国が多すぎて混乱する。
今、ロシアとグルジアが戦争をしているが、それと同じくらいややこしく感じた。

確かに最終章まで来ると全体がつかめるようになるが、ストーリーテリーングもいつも以上にへたくそに感じだ。プレイの「過程」ではぼやけすぎ。
キャラクターのプロフィール画面とか作って、ちょっとした説明とか入れてほしかった。
私が、馬鹿なだけかもしれないが。

そういや、戦闘準備画面の操作性も悪いなあ。すごく面倒だった。

マルスの顔がしゃくれているのも気になったなあ(一番最初はよかったのに)。

というわけで、まあ面白いには面白いが、私的には微妙であった。

ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣
ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣
おすすめ平均
stars兵種変更するか、しないかは、自由だー!!
stars兵種変更と通信対戦
stars面白いが少しボリューム不足?
starsリメイクではない
starsプレイしてみての感想

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※外伝を出すには、仲間死なないとダメらしいですね。

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秋月涼介『紅玉の火蜥蜴』

『月長石の魔犬』のシリーズ第2弾。
※本作中で『月長石の魔犬』のネタを割っているので、要注意。

講談社ノベルズで360Pと、デビュー3作目にしてようやく読み応えのあるボリュームの作品となった。

読んでいる途中はなかなかよい。私の好きな作風の作品だし。

ただ、終盤がちょっと……。物足りないというか、あっけないというか。盛り上がりに欠けるんだよなあ~。
謎を解明する探偵役が、アレだしなあ(作品の性質上仕方ないが)。

似たような背景設定を持ったキャラが多数登場するが、まったくそれがいきていない。
単に、読者が混乱するだけ。
また、冒頭(「壱」)はなかなかよいのだが、これもまったく効いていない。
明かされなかった謎もあるし。

ということで、シリーズ第3弾に期待したいところだが、まだ出てないんだよねえ。
※本作は、2004年5月刊行。
装丁にイラストを使ったりして、なかなかいい感じになってたのにねえ。

紅玉の火蜥蜴 (講談社ノベルス)
紅玉の火蜥蜴 (講談社ノベルス) 秋月 涼介

おすすめ平均
stars盛り上がらなかった
stars続編を期待させる内容

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秋月涼介『迷宮学入門』

頑張ってるな~と思うが、惜しい。
ボリューム不足なんだろう。長編のノリの内容なのに、短いからなあ。
キャラクター造詣も丁寧だけど、作品の中でそれほど意味をなしていない。

建物の構造の描写などは、私の読解力不足のせいか、ややわかりづらく感じた。
「階段部屋」と「鍵」に関する記述は、かなりややこしい。

本作のテーマとも関係する「迷宮」と「迷路」の違いについての薀蓄は面白かった。
本作の参考文献である、和泉雅人『迷宮学入門 (講談社現代新書)』は是非読んでみたい。

迷宮学事件 (講談社ノベルス)
迷宮学事件 (講談社ノベルス) 秋月 涼介

おすすめ平均
starsデビュー作よりはるかに面白い?

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最近やったゲーム『英雄伝説 空の軌跡3rd』

事前情報では、ファンディスクだの、ダンジョンゲーだの、さらにはSCでの敵が仲間になったり、オヤジと戦うなんていわれていたため、かなり警戒してプレイし始めた。

しかし、まったく問題なく十分に楽しめた。

『英雄伝説 空の軌跡FC』 『英雄伝説 空の軌跡SC』 をプレイした人なら、買っても損はないだろう。

「FC」と「SC」で物語は完結している。この3rdはその後日談という位置づけだ。
すでに完結した物語の続編というと、たいがいクソである。しかし、本作ではそこをうまく処理しているのだ(ストーリーはややぼやけるが)。
敵のパーティ加入、オヤジとの戦闘もうまく意味づけし、今までの世界観や感動を壊さないものとなっている。そこを評価したい。
データの流用もうまい(WWW

戦闘も面白い。Normalでプレイしたが、それでも笑えるほど強い敵が出てくる。
特に強敵だったのは、3話の銀の道のボス、5話のクモ(アルケニー)、そしてオヤジ(カシウス)だ。
メンバー、クォーツ、そして運に左右されるが、非常に歯ごたえのあるバトルを楽しめる(下手するとかなり長時間戦う羽目になる)。

本作で残念だったのは、ダンジョンが全体的に短かった点。もっと長くてもよかった気がする。ラスボスというかラスダンもちょっと簡単だったね。
私の場合、裏武術大会(ナイトメア)に勝つため&クオーツ作成のため&武器・防具購入のため、深淵で適当に敵と戦っているうちにレベルが上がりまくってしまった(133~135)。
しかも、ラスダンに入るまで5日くらいそういう作業をしていたせいでストーリーを少し忘れてテンションさがった。
万全の準備しろ!というくせに、ラスダンでクオーツも武器も手に入るし、すぐレベルもあがる。なんだよっ!という感じ。
※ところでリシャール大佐(いや、所長か)強すぎだろ。一人でカシウスとレーヴェを倒してくれましたよ(W

また、ミニゲームの「釣り」と「ポーカー」はひどい。きつすぎる。挫折してしまった。
主人公が関西弁というのも気に入らないが、これはまあよしとしよう。

完全にこの作品のファンになった。忘れられないゲームになった。

英雄伝説Ⅶが待ち遠しい。

英雄伝説 空の軌跡 the 3rd
英雄伝説 空の軌跡 the 3rd
おすすめ平均
starsやってみて判断すべきかと
stars良いと思います
stars最高!
stars完全なファン向け!!
starsファン待望のRPG

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ヲタ、ロリと思われることを覚悟して書くが、このゲームの女性キャラはみんな好きだ。
ティータはかわいいだろ「ふぇっ」というのとか、サテライトビームの「よしっ!」て言うの。あとクローゼがアーツを唱えるときの「(ティ)やぁ!」というのがいい。皆口裕子だっけ?

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乾くるみ『マリオネット症候群』

ある朝、他人の人格が自分の体に入っていた(乗っ取られていた)というお話。

「人格転移もの」では、乗っ取った側視点で描かれることは多いが、本作は乗っ取られた人格の意識が語り手となっている。

途中まではなかなか面白いが、オチがちょっと残念であった。

マリオネット症候群 (徳間デュアル文庫)
マリオネット症候群 (徳間デュアル文庫)乾 くるみ

おすすめ平均
stars乾くるみさんらしい、ブラックユーモア。
starsいつもよりは軽め
starsありがちじゃないよ

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乾くるみ『塔の断章』

実は、『匣の中』 を読んだ後に、ネットでその感想を見ていた際、本作のネタバレがチラッと目に入ってしまった。チラ見であるが、なんとなく「ある箇所」に重要な仕掛けが施されていることを知ってしまったのだ。

しかし、それでも、まんまと作者の仕掛けた巧妙な罠にはまってしまった。文庫版には「塔の解説」という作者によるネタバレ解説があるが、まさに自分自身がトレースされているように感じたほどだ。

いまいち?というか納得のいかない部分もある。
だけど、やはりすごい。
乾くるみはいい作家だなあと再認識。
作者自身、ネットで感想を読んでいるようなので、ほめておく(W

ところで、ブログ等における、ネタバレ記述はどうあるべきなんだろうね?
ネタバレ解説を望む人も多いと思う。そのため、このブログでも反転するなどして、ネタを割るような箇所はすぐには目につかないような処理をしている。
しかし、Googleなどの検索結果画面で、反転部分がモロに見えちゃうこともあるよね。
また、意図せずネタバレを見ちゃうこともあるよね。
そうなると、すごくショックだ。

というわけで、本ブログでは基本的にはネタバレは掲載しない方向にシフトしようと思う。
ネタを割るようなことを書く場合は、画像を使って検索対象にならないようにするとかするよ。

塔の断章 (講談社文庫)
塔の断章 (講談社文庫) 乾 くるみ

おすすめ平均
stars発想はすごいけれど
stars読後に、どっと疲れが・・・・。
starsジグソー・ミステリー
starsばらまかれたCLUES
stars堕ちていく女 驚愕の結末!

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有川浩『図書館戦争』

タイトルが何とも魅力的である。「図書館」に「戦争」という言葉をくっつけるなんて、今まで誰が思いつきやしなかった。
もうこれだけで、この作品は成功しているといってよい。
実際、シリーズ(全4巻)の売り上げは100万部を突破、マンガ化・アニメ化もされ、その人気はまずます上昇気流に乗っているといっても過言ではない。

本書はラノベである。作者、版元、軽いテイスト・ノリ、世界観などはすべてラノベのものである。
しかし、「人権」「人権団体」「言論・思想の自由」など、なかなかラノベでは扱われなかったテーマなのが面白い。
ある意味、現代を風刺するものともなっている(結果的に、かもしれないが)。
ただ、政治的駆け引きが描かれる部分などがややわかりづらいのが残念。

是非とも続きを読んでみたいと思える。良質のエンターテインメントであるといえよう。

図書館戦争
図書館戦争 有川 浩

おすすめ平均
stars他の方の意見にちょっと補足
stars発想としては面白い
stars言論の自由
stars設定の無理を補う、アイデアの素晴らしさがあれば・・・。
stars好きになれない

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あさのあつこ『バッテリーⅥ』

やっと読み終えた。
途中で挫折したら負けかなと思い、イヤイヤ読みました。

いやあ~ ひどいわ(W

好きという人が多い作品ですが、私はダメでした。壁投げ本です。時間の無駄でした。
※ネットの感想を見ると、マンセー意見ばかり。批判している人ほとんどいないね。

好みの問題かも知れませんので、ファンの方怒らないでください。
一部のファンと編集者は信者化しているようですが。

こういうファンタジーはダメだわ。

ちなみに、青波、じいさん、小町…… これらのキャラはいったい何だったのでしょうか?

※夏の甲子園が始まりました。高校野球利権とか反吐が出ますね。

バッテリー 6 (6) (角川文庫 あ 42-6)
バッテリー 6 (6) (角川文庫 あ 42-6) あさの あつこ

おすすめ平均
starsあさのさんの思い入れと偶像が物語として像を結ぶ。
stars子どもたちの成長に驚きです。
starsあさの先生お疲れ様です!
stars試合で決着はついても、成長過程での決着は持ち越される?
stars描かれたのは「少年」

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あさのあつこ『バッテリーⅤ』

自然というか風景描写もうまいし、これだけ書き込めるというのは相当筆力があるのでしょう。

だけどね……

キャラクターの思考回路が難解でついていけなくなってきました。 

バッテリー〈5〉 (角川文庫)
バッテリー〈5〉 (角川文庫) あさの あつこ

おすすめ平均
stars巻末の横手2中のバッテリーの物語がいい
stars個人的にすごく好き
stars瑞垣の本音
stars5巻いいです。感動します。
starsこのころの一年って短いようで長く、長いようで短かった。

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あさのあつこ『バッテリーⅣ』

心理描写が非常に丁寧。
これを裏返すと、同じようなことを延々と悩んでいるさまが描かれており非常にウザイともいえる。この4巻目は特にそうだ。

中一で、ぐちゃぐちゃ悩み続けるキャラもすごいが、それを書き続ける作者もある意味すごい。
短期間で一気に書いたのではなく、10年がかりの仕事とのことなので結果的にそうなったのかもしれないが。

バッテリー〈4〉 (角川文庫)
バッテリー〈4〉 (角川文庫) あさの あつこ

おすすめ平均
stars終わりの始まり
stars才能を持つ者と持たない者
stars何処となく中だるみ
stars打ち止め
stars哲学としてのバッテリー

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あさのあつこ『バッテリーⅢ』

あさのあつこ独特の神の視点での描写が、たまに混乱します。

バッテリー 3 (角川文庫)
バッテリー 3 (角川文庫) あさの あつこ

おすすめ平均
starsこの巻で挫折
starsややストリーに不自然さを感じますが、面白いですよ
starsちょっと残念
stars一気読み
stars青波の言葉がとても美しい

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あさのあつこ『バッテリーⅡ』

あとがきがちょっとアレだねえ……。

なんとなくボーイズラブ的な雰囲気もありますね。

バッテリー〈2〉 (角川文庫)
バッテリー〈2〉 (角川文庫) あさの あつこ

おすすめ平均
stars巻末のあとがきに作者の思い入れがあふれて
starsまったくすごい小説だ
stars人間関係
stars尾崎豊が読んだら
stars危ない巧にハラハラドキドキ

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あさのあつこ『バッテリー』

高い評価を受け、ドラマ化もされた作品。

同じ作者だから当たり前だけど、『NO.6』 と似た感じだね。人物とか心理描写が。私的にはある意味ファンタジーだわ。

内容的にはつまらなくはないけど、それほど評価するほどのものか?とも思う。
作者と作品が、評価されすぎている印象を受ける。

連続ものとはいえ、なんだか中途半端に終わるし。

とりあえず、続きを読んでみようと思うが。

バッテリー (角川文庫)
バッテリー (角川文庫) あさの あつこ

おすすめ平均
starsもくろみあたっておめでとう!
stars呆れる解説(野球は“ピッチャーだけ”ではない!)
stars読後感はよいが、やや収拾されない部分も…
stars原田巧はこの春中学に進学の若さだけどすごく自我が発達
stars大人になったから読める

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