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川端裕人『夏のロケット』

本書は、第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞作である。
子供の頃から宇宙への憧れを持ち続けていた5人の男たちが、自分たちでロケットを作り上げ、それを打ち上げるまでを描いたさわやか青春小説。テロ組織のミサイル事件というミステリー的な要素を組み込み、一工夫している点がポイント。

率直な感想だが、小説としては、残念ながらあまり面白いとは思えなかった。
そのため、ページを繰る速度が上がらず読了までにかなり時間がかかってしまった。

徹底した取材に基づいているのであろうロケットの精緻な描写、また科学技術の解説もわかりやすく書いてある。
「科学」と「疑似科学」、また「史実」と「架空の史実」を見事に融合させているあたりの力量はたいしたものだ。
だが、ストーリーがつまらない。

登場人物たちは警察に追われているはずなのに、その緊張感がまったくなく、ただロケット作成の作業が描かれている。
RPGでレベル上げやお使いのことを、「作業」と呼ぶが、まさにそういう作業が延々と描かれている。
プロローグで、ハッピーエンドを示唆している点も問題であろう。

また、ストーリー的な必然ではあるが、①登場人物がみんなエリート、優秀過ぎる(作者自体が東大出)、②主人公が仲間はずれにされていた点については、かなりの違和感があった。

同じような宇宙やロケットへの情熱を描いたエンターテインメントなら、宮藤官九郎脚本ドラマ『ロケット・ボーイ』や映画『ガタカ』の方が、遙かに良い。
あ、そうそうフレドリック・ブラウンの『天の光はすべて星』なんかも名作だ。

本書の作者、 川端裕人氏は東大卒業後、日本テレビに入社。バリバリのエリート勝ち組である。
97年に日テレを退社、翌年に本作でサントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞作を受賞している。

……よく日テレをやめたね、と思う。
確かに、本作はすごいと思うけど。

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川端 裕人

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