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遠藤武文『プリズン・トリック』

第55回江戸川乱歩賞受賞作(受賞時タイトルは「39条の過失」)。
ここしばらく、いまいちパッとしない乱歩賞だが、本作もひどかった。
読むのは時間の無駄、買うのは金の無駄。
Amazonの星でいうと、☆1つレベルだね。
よく調べてるし、勉強もしてると思う。いろんなアイデアも取り込まれてる。そういった点は大いに評価したい。しかし、作品全体としては、ひどいとしかいいようがない。

●前半部分、非常に専門用語(漢字)が多く、読みづらかった。
また長編といえどもそれほどのボリュームはない。それにも関わらず、登場人物があまりにも多すぎる。
人物の視点がコロコロと変わるのも問題。
しかも、どれも似たようなキャラで、同じような過去を持っている。
作者の意図はわからないではないけど……。
以上のような事情から、文章がなかなか頭に入ってこず、読み続けるのに苦痛を感じた。

●(ネタバレを含む)刑務所での入れ替わりトリック自体は面白いと思う。
なぜ変な体勢で死後硬直していたのか、またなぜ密室が構成されたのかが、説明されているのもよい(刑務所の見取り図がイメージできなかったため、密室うんぬんといわれても面白みを感じられなかったけどね)。
しかし、そもそも「他人になりすまして刑務所に入る」という設定が荒唐無稽すぎる。また、刑務所の出入りに関しても、さすがにこれはないだろうと思ってしまう(まともに描かれてないし)。そこまで行政は杜撰ではないと思う。
本格モノで登場するような奇想天外な物理トリックに、私は荒唐無稽とは思わない。しかし、本作のように社会派を装い、実名の企業名が出てくるような作品において、こういうのは問題だ。
ドライブレコーダーに関しても謎。なんであんなものが残っているのか?行政は見ていないのか?
全体的にそういう部分が多い作品だった。

●ミスリード、そしてラストのどんでん返し。まったく効果が無い。選評にもあるように、ラストのどんでん返しは新たな謎を生むだけだ。

(この手の新人賞受賞作でよく思うことであるが)本作が数多く応募された作品の頂点であることに疑問を覚える。
よく最終まで残ったと思う。「漢字(専門用語)が多い=レベルが高い」なんて感覚のアホが下読みに混ざっているのか?
最終的審査で、これを推した選考委員もどうかしている。
ちなみに、選考委員に恩田陸が入っている。乱歩賞って推理小説に特化したものだよね。どうして、推理小説を書けない作家を入れるんだろうか?


※補足。
↓真犯人からの手紙だそうです(講談社のサイトより)
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/prisontrick/kanzen.pdf
本に収録せず、こうやってサイトで公開するというのは、編集さんの方でも作品の粗が気になっていたのでしょうか?各方面からクレームが多かったのでしょうか?
※乱歩賞作品は、発売にあたって加筆の収録は認めない主義なのか?

プリズン・トリック
プリズン・トリック
おすすめ平均
stars死体は、単なる無生物ではない
stars意気込みは買うが、何か惜しいなあという作品だった。
stars着眼点は評価できるでしょう。
stars読んでいてぐいぐい引き込まれた
starsトリックが完全に破綻している

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