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深水黎一郎『五声のリチェルカーレ』

講談社から刊行された既刊4作とは、大きく作風を変えてきたのがこれ。
「本格」ではなく、(社会派というか)今風な少年犯罪モノであった。
既刊と同様に、芸術(本作では音楽)を絡めてきている点は、深水黎一郎らしいところである。

感想。
ガッカリな出来であった。
昆虫好きの少年が、殺人を犯すまでが描かれているわけだが、結局のところ「だから何」的な気持ちにさせられるだけ。
少年が不良化していく様や、昆虫(擬態)に関する蘊蓄、少年法に関する議論は良かった。
(大人の刑罰を軽減するというアプローチでなく、まったく別の考え方で少年法を考えるべきという提言には賛同)
しかし、回想が混ぜられた構成がわかりづらいし(アレのせいだが)、メインプロット自体が面白くない。
そもそも音楽の薀蓄話がさっぱりわからなかった。相当丁寧に書いているのだろうが、「内声」などの音楽用語を知らない人にとっては無理。
もしかしたら、どこかに「本格」な仕掛けが用意されているのでは?と期待していたが、それもなし。
※正確にはある。強烈なのがある。ネタバレになるので詳細は省くが、アレがアレであってもあまり面白いと思えない。どちらともとれるし。理解した上で読んでも、あまり面白くない。
非常に中途半端で、残念な作品となってしまった。

せっかくの新しい版元での仕事なのに、本当に残念。
東京創元社の編集担当者にも問題あるのではないだろうか?

ちなみに、「シンリガクの実験」という短編も併録されているが、これもいまいち。

芸術全般に造詣のある力のある作家だと思うので、次作に期待したい。

※考察サイトなどを見ると、本作が相当練りこまれて作られてということがわかる。しかし、それでも、やっぱりいまいちなんだよなあ~。結局、どっちともとれるというのがファイナルアンサーだと思う。
読んだ直後に???で、読み返して「うぉー!! そういうことか!」というような感動が味わえないよ。そもそも、気づかないままの人も多いと思う。ストーリー的な問題なのかなあ。

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star“擬態”というモチーフと“リチェルカーレ”という構成

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