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最近読んだもので、超おすすめ(万人向け)

(か行)黒川博行

黒川博行『疫病神』

本作も、黒川博行お得意の大阪ヤクザハードボイルドエンターテインメント。黒川ファンの間では非常に人気の高い作品らしい。

建設コンサルタントの二宮が、巨大利権をめぐるヤクザたちの陰謀に巻き込まれる。
二宮は事件を追いかける途中、ひょんなことからヤクザの桑原(=疫病神)と行動をともにすることになるのだが……。

本作では、巨大利権として「産業廃棄物処理場の開発」を扱っている。

たった10年くらい前と比較しても、世の中は圧倒的に便利になった。また、最近は、東京ミッドタウンや新丸ビルなど都市開発も盛んだ。
しかし、その一方で、原発や産業廃棄物処理場という「負」の施設もあることは事実だ。
原発を「負」の施設と表現するのは適切ではないかもしれない。しかし、自分の住んでいる土地にあると嫌なものには違いないだろう(中には喜ぶ人もいるかもしれないが)。
本作では、そういった「負」の施設の開発に伴うディベロッパーの交渉なども扱われており、なかなかよい。

ただ全体として面白いには面白いが、他の作品同様、人物や組組織が非常に多く、メモを取りながら読まないと頭の中が整理できない。
そうでないと、各キャラ、組織の行動の目的、そしてその意味あいも正確に理解できないかもしれない(そうしたとしても、ややわかりづらいか?)
また、ラストが、あまりにもあっけなく終わったのはちょっと残念だった。

なお、本作の主役二人の二宮&桑原の疫病神コンビを描いた作品は、のちに『国境』『暗礁』と続編が発表されている。この二人の軽快かつユーモラスな会話に人気があるようだ。

疫病神 疫病神
黒川 博行

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■個人的疑問点(ネタバレ)。
・船越建設が山本組に圧力をかけた理由は?
 「扇木の描いた画」と説明があるが、その目的が不明。
 単に、二宮に対する嫌がらせか?
・二つの組織に、地上げをさせた件について。
双方の組織が、対立、抗争するという可能性はなかったのか?

黒川博行『封印』

またまた黒川博行の作品である。本作も『切断』と同様、大阪を舞台したヤクザ絡みのミステリーである。
パチンコ台の鍵師となった元ボクサーの男が、ヤクザの陰謀(もめ事)に巻き込まれ、孤軍奮闘するというもの。

巻き込まれ型といえば、アルフレッド・ヒッチコックの映画『北北西の進路をとれ』『知りすぎた男』『間違えられた男』などを思い出す人も多いだろう。本作も同じようなパターンである。もちろん、大阪&パチンコ&ヤクザなどを素材としているので、ソフィストケートされた都会的サスペンスというわけではないが(W

本作全体の感想としては、まあまあという感じ。普通かな。全貌を理解してから、物語を逆に読むと、『フィクサーが2つのヤクザ組織を使用して、主人公に「切り取り」と「追い込み」をかける』理由がいまいち弱いというか、理由に対して手法が大げさすぎるだろ、と思った。

なお、この作品、『切断』に登場したヤクザの組織が出てくる。ストーリーの内容的にはまったく関連性はないのだが(シリーズものでもない)、架空な組織や地名などの固有名詞を、共通させるというのは読者にとっても嬉しいね。作者側からとしても有効的な方法だわ。

あとね、東野圭吾『たぶん最後の御挨拶』の中で、東野は「東野さんの作品には地名が出てこない」と言われたことから、上京を決意して、東京を舞台とした小説を書くことにした、といったことが書かれていた。
黒川博行は、大学を京都で過ごし、その後大阪で教職につき、後にサントリーミステリー大賞の受賞をきっかけにデビュー。今も大阪在住らしい。黒川作品に、大阪などの関西圏を舞台にしたヤクザものが多いのに、納得という感じである。

封印 封印
黒川 博行

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黒川博行『切断』

東野圭吾『たぶん最後の御挨拶』に傑作とあったので早速読んでみた。

ヤクザ関係者が次々と惨殺される事件が発生。それぞれの遺体の一部は切り取られ、かつ別の人物の遺体の一部が切断面にねじ込まれているといった猟奇連続殺人が発生する(耳を切り取られた遺体の耳の穴に、別の人物の小指がねじ込まれているといった具合にだ)。
これは単なるヤクザ同士の抗争なのか? それとも何者かによる猟奇殺人事件なのか…… そして遺体の一部を切断する意味は何か?

本作では、警察の側と犯人の側の両面を描いている。警察側の描写は、主として第一の被害者とされる人物の妹の消息を追うプロセス、犯人側の描写は過去(動機を得るまでのプロセス)と犯行のプロセスの2種類だ。そのため、ミステリーというよりクライムノベルという印象を受ける。
早期に犯人の正体がわかり、読者は次の事件の発生および動機の解明を追う形になる。その結果、物語はやや淡々とした進行を呈してくるため、読者はページを繰るスピードが落ちそうになる。
しかし、そこですかさず「誘拐」事件を発生させ、読者を飽きさせない工夫がされている。また、その頃には、本作の最大の謎が読者に提示される。上に書いた通り、本作では早期に犯人の正体が判明する。しかし、その犯人は死んだ(第一の被害者)はずだ。それは警察の科学捜査の結果明らかになっている。いったいどういうことなのか? ここに最大の謎とおもしろさがあり、本作はまぎれもなくミステリー小説なんだとわかる。

この謎に対する答えは、高木彬光『人形はなぜ殺される』的な素晴らしいアイデアだと思った。いや、ちょっとほめすぎかもしれない。犯人が警察の科学捜査に熟知しすぎだろ!とか、ネットもない時代なのに(しかも単独犯なのに)、犯行全体が緻密にできすぎでいる(情報持ちすぎだろ)感もあるからね。

とにかく読者に対する情報の出し方、刑事が真相を得るプロセス(その情報をつかむ課程)もうまく、なかなか良作といえる。
ただ、内容のボリュームの割には人物が多く登場し、また時系列もゴチャゴチャなので、一気に読まないと混乱が生じるだろう。

どうでもいいが、車のトランクに人を詰め込むシーンなどを読んでいて、テレビドラマ『西部警察』のワンシーンを思い出した。スクラップ工場に置かれた廃車のトランクに、人質(女子供)や犬猫などが詰め込まれているというものである。あれは、ホント毎回ドキドキしたよ(W

切断 切断
黒川 博行

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