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最近読んで、かなりおもしろかった本(人を選ぶ)

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最近読んだもので、超おすすめ(万人向け)

(2006年読了)SF

バリントン・J・ベイリー『カエアンの聖衣』

メチャクチャ面白い!

本作も、これでもかというくらい面白いアイデアに溢れている。

低周波音波を放つ恐竜、宇宙服と一体化した人間、裸のガンを持つヤクザ坊主(ヤクーサ・ボンズ)、蝿の惑星、監獄惑星、瞬時にあらゆるものに変化する物質、そして<服は人なり>という独特の衣装哲学と謎のスーツ。

これらの一つだけでも、十分に面白い小説が成り立つと思う。なのに、ベイリーときたら、それらのアイデアを惜しげもなく使いまくってくれます。

途中、退屈になりそうになると、すかさず新たなアイデアが提示される。そのあたりが見事。

多少の読みづらさ&読解力の無さから?な部分もあったので、改めて再読しようかと思う。

とにかく、ベイリーの代表作だけのことはあった。

カエアンの聖衣 カエアンの聖衣
バリントン J.ベイリー 冬川 亘

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方波見大志『削除ボーイズ0326』

特定の出来事(時間)を消去することができる装置KMD。そんな装置を手にした少年たちの物語。
この設定だけでも、グッときますね!
というわけで読んでみた。

本作は、第一回ポプラ社小説大賞、大賞受賞作(副賞2000万円)。

タイムトラベルものの一種になるわけだけど、
その装置(KMD)の設定がやや中途半端というか、物語がご都合主義になっちゃっている印象あり。「KMDの故障」というファクターもあるけど。
まあ、この本は、あまりゴチャゴチャ考えないで読むのが適切でしょう。

読了後、いろいろ中途半端&モヤモヤ感とかもあり、ビミョウなところでありますが、そこそこ楽しめる作品といってよいでしょう。

「KMDを使わない」というマラソン大会のエピソードは良かったと思う。

にしても、出てくる小学生、マセすぎじゃね?

削除ボーイズ0326 削除ボーイズ0326
方波見 大志

ポプラ社 2006-10
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正直2000万の作品ではないと思う。だけど、この著者には今後期待したいね!
ポプラ社に、こういう作家を育てあげていく、ノウハウ&編集者がいるのかが、疑問ですが。

恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』

今まで恩田陸作品を多数読んできました。どれもいいんだけど、自分にはちょっと相性が合わないのかなあと、いうのが多かったです。

そんな思いを持ちながら、本作を読んだのですが、これはなかなか良かった。

一見ラノベ風なSFだけど全然違う。

20世紀(高度成長期~1980年代中心)から現在に至る日本の様々な問題点を風刺すると同時に、20世紀への郷愁(サブカルチャーとして提示)を、メインプロットとなる厳格な管理社会からの脱出・冒険活劇を通じて描いている。

つい、一気読みしてしまいました。

私的には、劇中で悪とされるタダノのセリフや管理社会の有り様にも、なんとなく共感する部分もあった。

あと、下巻 42ページ13行目の文章が良かったです。引用します。
「愛」を口にする奴は、しょせん自分のことしか愛していないのだ。「愛」という言葉を振りかざすことで、相手の口を封じてしまうのだ。そして、彼らの言う「愛」とは、他人を所有し、管理し、服従させることでしかない。

ちなみに、難を言えば、もう少し詳細な舞台設定の説明が欲しかった。
・「日本人だけが地球に残っている」というのは、下巻の後半に初めて出てくるような…(見落としかなあ?)
・「大東京学園」の卒業総代以外の進路について(多少書いてあるけど)
・新入生を寮に案内する立場の人たちはどう決まるのか。アキラたちの担当が、なぜいつもカゴシマなのか?

まあ、どうでもいいことですが、世界観がよく出来ているだけに、細かい部分が気になってくるんだよなあ~。

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 ロミオとロミオは永遠に〈上〉
恩田 陸

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ロミオとロミオは永遠に〈下〉 ロミオとロミオは永遠に〈下〉
恩田 陸

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読んでる途中、↓を思い出してしまった。著者あとがきを見ると、やはりこの映画について触れてある。

大脱走 大脱走
ポール・ブリックヒル ジョン・スタージェス スティーブ・マックイーン

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006-06-17
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バリントン・J・ベイリー
『永劫回帰』

またまたベイリーです。
いやあ本作もアイデアが詰まってますね。

解説の最初の1行「これは一人の男が宇宙を向こうにまわして闘う話である」とあります。まさにそういう話です。ワイドスクリーン・バロックというやつですか。

本作では独特の宇宙哲学観が出てきます。邦題からピンと来る人もいると思いますが、ニーチェの哲学をベースにしたものです。
このあたり、かなり難解で、ある程度割り切って読む必要があるでしょう。
面白いには面白いが、バカな私にはちょっと辛い部分もありました。ラストもいまいちわからないし。まあ、どっちでもいいや、という感じですが。とはいえ、これは好きな人は好きだろう、と思わせる作品です。

私的には、やはりベイリーは『時間衝突』が一番かなと思いますが。あ、まだ『カエアンの聖衣』読んでないか。

なお、巻末の中井紀夫の解説。あまり関係ねえだろということがダラダラ書いてありますが、なかなか好感が持てます。

あと、どうでもいいですが、アイビスというのは、なんとなくゲーム「メトロイドシリーズ」のチョウゾ(鳥人族)をイメージしちゃいましたね。惑星ゼータというのは、ゼーベスに似ているし。任天堂の人は、これを読んだのかなあ?

※追記。もう図書館に返してしまったため正確ではないけど、最後の方にある「世界はオレンジとバナナでできている」みたいな文章。とっても印象的でした。それだけです。

永劫回帰

永劫回帰
バリントン・J. ベイリー 坂井 星之

東京創元社 1991-05
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バリントン・J・ベイリー
『禅銃〈ゼン・ガン〉』

『時間衝突』に続いて、ベイリーを読んでみた。
日本中でいまこの小説を読んでいる人が、3人いるかいないかという程度だと思うが(W
本書も、後退理論やシンプレックスなど、独自の擬似科学を提示している。俺の頭では、難解でいまいちよくわからんが。そこがちょっと残念。ハマれなかった。
あと、ちょっと要素盛り込みすぎ、キャラ視点変わりすぎが気になったが、さすがベイリーという作品ではあった。
にしても、「小姓」はねえよなあ(W

禅銃(ゼンガン) 禅銃(ゼンガン)
バリントン・J・ベイリー

早川書房 1984-10
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バリントン・J・ベイリー
『時間衝突』

傑作である。

私の中のSFベスト10に確実にランクインする。

あらすじとしては、

タイタンと呼ばれる<真人>が世界を支配している遥か未来の地球。
各地に存在する異星人の遺跡。遺跡を研究する考古学者ヘシュケは、ある日300年前のとある遺跡の写真を入手する。
驚くことに、そこに写された遺跡は、<現在>のものよりも、古くなっていたのだ!
ヘシュケたちは、タイムマシンで過去、そして未来へ。
そこで彼らは時間の概念を覆すような、とんでもない事実を知ることとなる……

読みたくなりませんか? 説明が下手かな(W

本書では、とんでもないアイデアが提示されています。若干私の頭では理解にかける部分がありましたが、とにかくこのアイデア(時間論)が素晴らしい。

その独自の時間論(タイムパラドックスを否定する点で、通常のタイムトラベルものとは違う)、擬似科学という奴でしょうか(ハードSFとはちょっと違う、バカSFともいわれるらしい)、これが素晴らしいです。

私はこういうSFが特に好きなんです。『星を継ぐもの』と同じ系統の偉大なアイデア作品です。

その他、人種差別的な内容とかありますが、うまいことSF作品のモチーフとして溶け込ませてます。そのあたりもうまい。

ただ後半、そこまでテンポを速くしなくても、いいだろというのがありましたが。

あと、内容的なことではないのだけど、
・日本語訳がよく、読みやすい(翻訳は、書評で有名な大森望)。
・中国人名にルビが振ってある(初出だけでなく、すべてに)

という点が評価できる。装丁がちょっと地味すぎなのは×。

悔やまれるは、一気読みせず、最後の50ページほどを翌日に持ち越し、仕事でのいやな気分を持ち込んで終盤を読んでしまった点。
あと、夜中に読んでたんですが、近所のステレオがまた聴こえてきて…。夜中の3時でも鳴ってました。

しばらく、バリントン・J・ベイリー作品を読もうと思います。

時間衝突 時間衝突
バリントン・J・ベイリー 大森 望

東京創元社 1989-12
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池上永一『シャングリ・ラ』

設定はとにかく面白い。アトラス、炭素経済、擬態素材など、素晴らしい。
が、ストーリーはちょっとだるいかも。
あと、後半オカルトじみてきたのがちょっと…… 
死んだと思ったキャラが何度も生き返り、同じことの繰り返し感があるのはよくない。どうしてもアニメっぽさが全編に漂っているのは、『ニュータイプ』連載のせいか。
あと、肝心の炭素経済(とメデューサで儲けるからくり)が、俺の経済に対する理解力では、いまいち理解できなかったのが残念だ。

※どうでもいいことなんだけど、Googleでシャングリラと検索すると、一発目にいきなりソープランドのサイトが!会社で見ていて、ヤバかった。

シャングリ・ラシャングリ・ラ
池上 永一

角川書店 2005-09-23
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